FileMakerと情報処理(システム開発)の知識
さて前回出てきましたITパスポートですが、これを取得できるレベルであれば全体的なソリューション開発の雰囲気が分かってきます。
大規模な、使用するユーザが数十人規模になってくると、システム開発のプロセスにある程度準じながら進める必要も出てきます。そのノウハウの基礎も学ぶことができます。
ITパスポートはFileMakerに直接関係ないけれど、知っておくべきITと情報処理の基礎というべきでしょうか。
また、FileMakerは一人で開発することが多いかと思いますが、将来自分が管理職になり、なかなかFileMakerをいじれない場合や、新人が入社し一緒に開発するときなどの時に、二人で開発ということもあるでしょう。
さらに、大規模であれば計画を事前に立てて、いつごろから運用するというようなスケジューリングも必要になってきます。
その基礎となるのが情報処理の知識です。
FileMakerは開発スピードが速いので、慣れてくると会社のシステムのリプレースや紙ベースでの業務を移行するといったことをどんどん進めていくかもしれません。
また、会社からもそれを求められるようになるかもしれません。
そうなったときに、知識がないとほんとうに苦労します。
私は苦労しました。
次は同じ轍を踏まないぞと勉強をすることになりました。
基本情報技術者試験
それが基本情報技術者試験です。同じくIPAが主催する国家試験でITパスポートの上のレベルです。これは、FileMakerの専属の開発であれば、試験まで受ける必要はないかもしれません。私は、合格する目標がないと勉強に身が入らないタイプなので、取りましたが。
関係ない部分も多くあります。
関係ない部分(ジャンル)を挙げみましょう。
(午前試験)
・基礎理論(基数変換、浮動小数点など)
・アルゴリズムとプログラミングの一部
(午後試験)
・セキュリティとアルゴリズム以外のすべて
逆に必要な部分を挙げてみます。
(午前試験)
・アルゴリズム
・配列(FileMaker+PHPをお考えの場合)
・ハードウェア(用語の意味くらいで)
・ソフトウェア(用語の意味くらいで)
・ディレクトリとパス
・システムの構成(用語の意味くらいで)
・マネジメント系(流れをつかむくらいでいい)
・ストラテジ系
・セキュリティ
・データベース(ここは重要。特にFileMaker上でSQLを使うようになってきたので)
・ネットワーク系(FileMaker Serverを扱う場合は必須)
もっと細かく見ていけば、必要のない部分もふるい落とせますが、ざっとこんな感じです。
特に、セキュリティ、ストラテジ系、データベース、ネットワーク系は勉強した方がいいかもしれません。
FileMaker Serverを扱うと、ネットワークであったり、サーバを購入するならそれぞれのパーツの役割をある程度つかんでおかないと難しい部分も出てきたりします。
また、独学で基本情報やITパスポートを勉強しなくても、開発業者の方に教わりながら進めてもいいでしょう。
もし機会があれば、もっと細分化してこれから始める方がFileMakerとは別に学んだ方がいい部分についてお伝えできればと思います。