FileMaker Serverの公開ってなに?
FileMaker Serverの公開とは、インターネットからFileMaker Serverにアクセスし、ホストされているデータベースを開くことです。
ちなみにタイトルでは、「インターネットに公開」となっていて、誰でも見られるの?と誤解されるかもしれませんが、そういったことではなく、会社などの外からでもアクセスできるということです。
インターネットに公開されると、
・自宅PCからFileMaker Proで会社にあるFileMakerデータベースを開くことができる。
・外出先からFileMakerGOを使って、会社にあるFileMakerデータベースを開くことができる。
ということができるようになります。
FileMaker Serverを公開する方法
まず、FileMaker Server上では何か設定する必要がありません。しいて言うならば、AdminConsoleで「SSLの接続を有効」にするチェックを入れて、サーバを再起動させるだけです。
設定が必要なのは、FileMaker Serverが置いてあるネットワークと、WAN(インターネット)の境界にあるルータやファイアウォールなどのネットワーク機器の設定だけです。
この設定はルータなどによって名称が異なりますが、NAT、ポート解放、DMZ、IPマスカレードといった名称の機能です。
公開するための設定に必要な情報など
まずルータに設定するに当たり、必要な情報は、
・FileMaker ServerのIPアドレス(固定されていない場合は固定しましょう)
・ルータの外側(WAN・インターネット側)のIPアドレス
これは、http://www.cman.jp/network/support/go_access.cgiで教えてくれます。
ちなみに、プロバイダから固定IPアドレスをもらっていない場合は、もらったほうがいいと思います。
ルータに設定をしよう
ルータによって違いますが、ルータの管理画面を開き、NAT、ポート解放、DMZ、IPマスカレードなどの機能を開きます。
・インターネット側のアドレス=ルータの外側(WAN・インターネット側)のIPアドレス
・プロトコル、ポート番号=TCP 5003
・LAN側IPアドレス=FileMaker ServerのIPアドレス
・LAN側ポート=TCP 5003
というような設定をします。この設定はルータによって入力するところが違いますので、注意しましょう。
次にパケットフィルターの設定です。
ルータによってはこのパケットフィルターの設定が自動で施されるものもあります。
通常はこのパケットフィルターの設定によって、ルータが外からの接続を許可する、しないという行動をとります。
先ほど設定した、TCP 5003ポートの通信を許可するような設定をしなければなりません。
※ルータのポート解放は設定を誤るとセキュリティ上の問題がある場合がありますので、不安な方は専門家へ相談した方がいでしょう。
基本的にはこれで、外からアクセスできるようになります。
これはFileMakerPro、FileMakerGOを使用してのアクセスに限られます。
WebDirectやAdminConsoleなどを使う場合は80、443、16000のポートを開ける必要もあります。
また、FileMakerデータベースの設定で「[共有ファイルを開く]ダイアログに表示をしない」というオプションがあります。
設定したいFileMakerデータベースを自分のPCに移動し、データベースを開きます。
「ファイル」→「共有設定」→「FileMakerクライアントと共有」を開き、「[共有ファイルを開く]ダイアログに表示をしない」にチェックを入れます。
このファイルをFileMaker Serverにアップロードします。
これをしておくと、FileMaker Serverにホストされているデータベースの一覧が表示できないので、セキュリティ的にいいでしょう。