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こんにちは、いつもご覧いただきありがとございます。
FileMaker Server(ファイルメーカーサーバー)13より、無料のクライアントの同時接続ライセンスが導入されました。
これは、iPad、iPhoneのアプリFileMaker Go、WebDirectからFileMaker Serverでホストするファイルにアクセスする場合、FileMaker Serverに同時接続ライセンスを購入しないと接続できないというものです。
FileMaker Server14では、Proのクライアントソフトの値段と同じくらいの価格になり、地味に辛くなってきました。
できるだけ同時接続を節約したいと思う方は多いのではないでしょうか。
これから数回にわたって、そんな悩みの解決になればということで、同時接続を節約する同期モデルという方法について解説をしていきます。
今回ここで紹介するのは、FileMaker Goでの同期モデルの方法です。WebDirectではPHPを使ってアクセスすれば節約できますが、コーディングが必要になってきます。
同期モデルってなに?
FileMakerGoからFileMaker Serverホストされている共有ファイルを開くと、そのファイルを直接ファイルを開くことになり、同時接続ライセンスを1つ消費します。
また、そのファイルを開いている間はFileMaker Serverと繋ぎっぱなしの状態になり、同時接続ライセンスを繋ぎ続けることになります。
この繋ぎっぱなしをなくし、データのやり取り時だけ、サーバに接続するというのが同期モデルと言われるものです。
同期モデルのもう一つの効果
同期モデルには接続ライセンスを節約するということを目的にする場合と、Wi-Fiなどの電波が届かなく、インターネットに接続できない環境下でもデータを入力したい場合などに使われます。
また、接続できたとしてもクライアント側の電波状況が悪い場合で、FileMaker Serverとうまくつながらない状況下でも効果的です。
同期モデルの二つの方法
①まず、データをFileMaker Serverに送ったり、受け取ったりするとき(同期時)だけFileMaker Serverに接続する方法と、
②インターネットに繋がっている状況であれば、常にFileMaker Serverに繋がっている方法の二つがあります。
②は接続ライセンスの節約というよりは、クライアントにいろいろな状況があり、インターネットに繋がりにくい環境下で作業することがある場合です。
①は②に加えて接続ライセンスの節約もできるという方法です。
ここでは、①の方法を扱っていきます。
また、二つの方法がどう違うかを見ていきます。
①完全同期モデル
先ほどの①モデルでは、FileMaker Server上の共有ファイル、同じiPad、iPhone(以下デバイス)上の2つのファイルが必要になります。
入力用のファイルと、中間ファイルは同じデバイスにあります。
役割としては、入力用のファイルは入力(や閲覧)だけをするためにあります。
中間ファイル(コンテナ)は入力用のファイルのデータをFileMaker Serverのファイルを開いて更新したり、または受け取ったりします。
なぜ、このような複雑な方法と取るかというと、入力用のファイルに直接FileMaker Serverのファイルのデータを取得しようとすると、その入力用のファイルを開いている間、FileMaker Serverに接続している状態になるからです。
②簡易同期モデル
このモデルでは、入力用ファイルからFileMaker Serverのファイルに直接接続します。直接、データをサーバのファイルから移動します。
このモデルでも、インターネットに繋がっていなくても、入力用のファイルが開けますので、Wi-FiモデルのiPadなどで事務所でデータを同期(ダウンロード)して、Wi-Fiのつながらない場所に移動しても入力などができます。
次回は、①完全同期モデルでの開発と解説を行っていきます。