2014年12月3日水曜日

FileMaker ProとMicrosoft ACCESSの比較


FileMaker Proをこれから使おうという人が陥る罠

おそらく、FileMaker Pro(ファイルメーカープロ)をこれから使うかどうか迷っている人の多くは、Microsoft ACCESS(アクセス)とFileMakerとを比較して、どちらが有用かを判断することと思います。

こういった視点での比較は、はっきり言って意味がないと私は思っています。

こういった比較をされる方はおそらく、ACCESSを共有ストレージなどに置き、複数人で使用されているのではないかと思います。

ACCESSは本来、スタンドアローンとして使うソフトです。
FileMaker Proは複数がアクセスすることを標準としたソフトです。

そもそもの土壌が違うわけですが、比較したくなるのも理解できます。

ACCESSは会社で使う事務用のPCであれば、すでにインストールされている可能性が高い。

FileMaker Proは専門家ではなくてもソリューションを作成することが可能。

この二つの点は双方のソフトの入り口が広く、敷居が低いという共通点があり、
よく比較されるわけです。

とはいうもののちょっと比較を表にしてみましょう。

FileMaker ProとACCESSの比較図


項目FileMakerACCESS
複数での接続可能できるが、想定されていない
権限管理可能できるが、プログラミングの知識が必要
見た目・レイアウト自由度が高い、比較的簡単古いインターフェイスになりがち
開発スピード早い比較的遅い
最大のファイルサイズ8TB2GB
プログラミング知識なくてもいいあったほうがいい
インターネットからアクセス可能標準で可能(Server使用時)できない

また、よくデータベースのパフォーマンスについてどちらが早いのかを知りたいということを耳にしますが、これもあまり比較の使用がありません。

私の経験からいうのであれば、インターネットから接続するFileMakerデータベースで、約600万件のレコードから検索を行っても、結果を返すのに、1秒もかかりません。

確かに、ソートはFileMakerはちょっと苦手だといわれています。
正確に比べたことはありませんが、ACCESSのほうが早いような印象もあります。

技術的な知識のあまりないACCESSを使っていた方がFileMakerを使うと、ACCESSでは簡単にできなかったことが、簡単にできるようになります。そして「FileMakerは遅い」といいます。それは、「非保存の計算フィールドを多用したりといった」本来と違った使い方をしているからです。

特に、複雑な処理などを必要としない、「Excelでは、データの再利用が難しいけれど、ACCESSなら検索も簡単だし」という理由でACCESSを使っているのであれば、無理にFileMaker Proを購入する必要はないでしょう。

逆に、インターネットから会社の情報にアクセスしたい、複数でデータベースを使いたい、処理を自動化したい、ソリューションを内製したいという企業の方はFileMaker Proを使ったほうがいいでしょう。

用途が違うソフトなので、完全な比較は難しいわけです。

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